久しぶりにWEB漫画で面白そうな作品を発見しました。
それはヤングエースUPで連載しているheisokuという作者さんのグルメ?漫画『ご飯は私を裏切らない』です。
主人公は雇用保険にあこがれる「29歳中卒恋人いない歴イコール年齢友人なしバイト歴以外職歴なし」の女の子。
家に帰ると二頭身の侍という幻覚を見たり、外では天使のガーデンオーナメントの幻覚を見たりと精神不安定な部分がある主人公。
その女の子が様々なバイトをしながら生きていく。バイト中の心理描写、食事に関する自論など独自の考えを展開しており面白い。
全体的に明るい作風ではありませんが絵がうまく、人物描写もキャラクターの心理もうまく描かれていて引き込まれる漫画作品です。
人とは何のために生きているのだろうか?そんなことを考えつつ読むといいでしょう。
heisokuという作者さんはこの漫画以外の作品はまだないのかな?ニコニコ静画のほうに作者:ひいひつとして『閉塞まんが 』を連載していたようです。
ヤングエースUPで無料で連載作品を読むことが出来ます。作品を読んでみてheisokuという作者の魅力を知ってほしい。そう心の底から思える作品。それが『ご飯は私を裏切らない』です。
『ご飯は私を裏切らない』の魅力。生きづらさを感じる人へ
この漫画、1話目の冒頭から「はーーーーーしんどい」という言葉からはじまります。
主人公の女の子の設定からしてあまり明るい作品ではなく、全体的にほの暗く、かといって闇すぎない物語。
奇才が贈る奇妙なグルメ漫画という言い表しも納得の作品と言えます。
この作品に出合ったのは単なる偶然。ひさしぶりに無料のWEB漫画サイトを巡回するか!と読んで回っていた時に発見した作品でした。
正直いって「グルメ漫画」という作品はどんなに絵がきれいだろうと好きになれないのですが、『ご飯は私を裏切らない』は「グルメ漫画」嫌いの人でも読める作品です。
「至福~~!」とか言わないし、食欲と性欲を混同したような描写が無いのがとても気に入っています。
主人公はバイト中も食事中も、頭の中で目まぐるしくいろんなことを考えて生きている。
おそらく主人公の女の子は、人生における不安から目を背けるために脳みそを回転させて、いろんなことを考えているのだろうなと思います。
チョコレートドリンクを飲みながら昔のことを思い出し、最終的に行き着く考えが「アメリカギンヤンマになりたい いや、なる!!!」になるなんて……。常人ではたどり着けません。この時点で主人公の女の子が、かなり好きになりました。
その話、『ご飯は私を裏切らない』の2話ではこんなことも言っています。
「人間は社会をサバイブするのに必要な水準を満たせなくても生まれるものは生まれるもん…」
たしかにね……。私も社会でのサバイブ能力が必要水準に達していない。だから生きづらいのか。
社会での生きづらさを感じている人は、この漫画を読んでみると作者のheisokuさんの世界観を気に入るでしょう。
私はこんな作品が描けるheisokuとう作者を知りませんでしたが、今後単行本とか出たら買おうと決めました。それくらい面白い漫画です。
絵も独特で描写の仕方がうまく、女の子の表情や精神の浮き沈みをきっちりと表現できているので一コマ一コマ読んでいて飽きません。
ストーリーも何でこんなにアルバイト先の描写が細かいんだ?バイト中の心理描写が細かい!と驚かされます。
あとこの作者、虫に詳しい!そもそも詳しくないとアメリカギンヤンマとかヨトウムシなんて漫画作品の中で出てこないか。絵がうまいのでちょっとグロいかもしれません。
女の子の表情がコロコロと変わってかわいいので女の子目当てでも十分に楽しめます。
食事をしている最中の心理描写もくどいものではなくて読んでいて面白い。グルメ漫画として読み始めると「なんか違う!」となるかもしれませんが、読み進めるうちに作品の持つ魅力にとりつかれていくでしょう。
月1連載なので単行本ができるまでまだまだ先かもしれません。ひさしぶりにちょっと読んだだけで好きになった漫画なので注目していきたいと思います。
heisokuという奇才をおぼえておこう
今回たまたまWEB漫画サイト巡回中にheisokuという奇才に出会うことが出来ましたが、本当に偶然のことでした。
『ご飯は私を裏切らない』というタイトルからただのグルメ漫画だと思ってスルーしそうになりましたが、
作品情報にこんな言葉があったので「ちょっと読んでみるか!」となりました。
「ご飯を食べて、思考を止めて、現実から目を背けよう――。」
この作品の紹介文で、よくあるただのグルメ漫画ではないのだとわかったので読むにいたったのです。
その他、「29歳、中卒、恋人いない歴イコール年齢。バイト以外の職歴もなく、短期バイトを転々とする日々。私は、現実から目を背け、思考を止めるためにご飯を食べる。私は人の期待をすぐ裏切るけれど、ご飯はこんな私の期待を裏切らずにいつも美味しい。」という作品紹介文も心ひかれた部分でした。
heisokuさんのWEBサイトには作品の中に登場するいくらトーストやチョコレートドリンクにマシュマロをのせた飲み物、ローストビーフ丼など実際の写真が載せられています。
ラフ画などもあるのでぜひ訪問してみてください。
heisokuさんはいくら好きなんだな~。そうじゃないといくらトーストは食べないと思う。作者自身と作品の登場人物に接点がある作品はけっこう好き。
『ご飯は私を裏切らない』の作品紹介部分に「奇才の新鋭・heisokuが贈る奇妙なグルメ物語が短期集中連載で登場。」と書いてあるのであまり長く続く作品ではないのでしょう。
短期集中連載という言葉、そのへんが気がかりです。単行本は出してほしいところ。
ヤングエースUPはいまのところどの作品もWEB上で無料で全話読むことが出来ます。
他の無料WEB漫画サイトはポイント制に移行したり、古い連載作品を消したり、単行本が出た時点でその分の話数を読めなくしてしまいますが、ヤングエースUPはそうではありません。
ありがたいことにどの作品も全話読むことが出来るので、ちょっと気になった作品も初めから楽しめます。(現在2019年11月7日時点)
もし、『ご飯は私を裏切らない』という作品が最新話しか読めなかったら今くらい好きにはなっていないでしょう。heisokuという作者のことも調べようとは思わなかったと思います。
ぱっと見で「面白い!」となる作品ではありませんので、単発の話を娯楽として消費するだけの人では作品の魅力に気づけないのではと感じます。
私もはじめは「なんだこれ?暗ッ!雰囲気が暗い作品だなぁ」と思いページを離れようとしましたが、1話から読めるのではじめから読んでみたのです。
一気に5話まで読んで「これは!好きな作品に出合えた!」と思いました。
単発の話をつまみ食いして娯楽として消費するだけだと、作品の魅力に気づきにくい。1話から連続して物語を追えたからこそ、この漫画の魅力に気づくことが出来たといえます。
偶然に好きな娯楽作品に巡り合えるというのはうれしいことであり、ありがたいことです。
ただ、短期集中連載という書き方なので『ご飯は私を裏切らない』は長く連載しないかもしれませんし、作者が生み出した他の作品があまりないのでもっと作品に触れたいと思っても触れられません。
注目度が高まって人気が出てくればもっと連載が続くと思いますが、作風からして万人受けするわけではないので難しい……かな?
売れてほしい作者さんですし、他にも作品を生み出していってほしい。そう、心の底から思える作者です。
ぜひ気になったなら『ご飯は私を裏切らない』をはじめから読んでみてください。他のグルメ漫画とはまったく違った方向性の作品です。
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