若者はアルバイトにやりがいを求める?認知的不協和なだけじゃね?

若者はアルバイトにやりがいを求める?認知的不協和なだけじゃね?

最近テレビで見たのですが「若者はアルバイトにやりがいを求めてる」という現状があるそうな。

その放送では、給料や働きやすさも大事ですが、若者たちはアルバイトにやりがいを求めているという内容で締めくくられていました。

 

本当にそうか?

 

それってただ単に、アメリカの心理学者であるフェスティンガーが提唱した「認知的不協和」の状態なだけではないのでしょうか。

世の中は、どうにも仕事にやりがいを付与したがる様子。

 

給料を上げることは一切せずに、無料で付与できるやりがいという目くらましに騙されているのではなかろうか?

 

若者はアルバイトにやりがいを求めるらしい

確かに始めてアルバイトをする若者からすれば、給料よりも仕事へのやりがいとか心理的な充実を求めるのもうなずけます。

ですが、それは最初だけです。

 

じょじょに働くことに慣れ仕事の要領をつかんでいけば、対価である給料を得ることが目的に変わっていくはずです。

働いている以上、それに見合った給金を求めるのは当たり前でしょう?

 

しかし、世の中には若い世代は給料や待遇よりも「やりがい」を求めているという方向へ誘導したい人たちが、一定数いる様です。

 

人を使ってお金を稼ぐ商売において、人件費を安くできるならどんな理由付けだって行います。

利益を圧迫する人件費を安く抑えることで、経営者側は取り分が増えるのだから当然といえば当然でしょう。

 

従業員の給料を上げるためには経営者の取り分を分け与えなくてはいけませんが、「やりがい」というものは無料で提供できますから安上がりです。

だいたい、お金を払いたがらないのに人をこき使いたい側の常とう句が「やりがい」という言葉。

 

東京オリンピックのボランティア募集でも「やりがい」を前面に押し出して、そのボランティアの有意義さを語っていたでしょう。

人をこき使う側は十分な給金や報酬をもらっているにもかかわらずにね。

 

さて、本当に若者はアルバイトにたいしてやりがいを求めているのかという点に関してですが、国のアンケートとか統計調査とかの結果は当てになりません。

 

なぜなら、アルバイトとして働いている若者が「認知的不協和」の状態にあるのであれば、いくらアンケートで質問しても本質を探ることが出来ないからです。

 

認知的不協和って何?

認知的不協和とは、アメリカの心理学者レオン・フェスティンガーが提唱したものです。

フェスティンガーが行った社会実験は、単調な作業を学生にやらせ報酬を払った後に、その作業の楽しさを聞くというもの。

 

同じ単調な作業をする学生ですが、片一方には高い報酬を与え、もう片方には割に合わない報酬を与えた後に作業の楽しさを聞いたそうです。

すると、高い報酬をもらった学生たちよりも、割に合わない報酬をもらった学生の方が楽しさを伝える率が高かったという実験結果が出ました。

 

これは自分が行っている作業の無意味さと自分の気持ちとのズレを修正する作用が働き、認知の不協和状態を修正した心理が強く働いているためです。

 

若者がアルバイトに「やりがい」を求めるのもこの認知的不協和のせいではないでしょうか。

 

つまらない仕事、身にならない作業、単調な労働、そして低い給料……。

自分がやっているアルバイトに対する認知的不協和が「やりがい」というやつを見出しているのです。

 

フェスティンガーの社会実験と同じことが現実社会で行われているだけではないのかなと思います。

首謀者は人を低い賃金でこき使いたい経営者。

 

搾取される側は自分の気持ちを保つために、「やりがいのある仕事だ!人の役に立っているのがうれしい!」みたいに考えるのです。

そして、認知的不協和によって労働者が見出した「やりがい」をニンジンの様にぶら下げ人を集めるのが経営者。

 

マッチポンプの様だ。

 

「やりがい」は無料ですから、いくらでもくれてやれるのです。

 

働いている側と雇う側が語るやりがいは意味が違う!

 

 

働いている側がやりがいを求めるのは自分がやっている仕事と折り合いをつけるためでしょう。

 

低い給料、恵まれない待遇、不安定な地位、そういった不平不満と釣り合いを取るには「給料」が高いか、「やりがい」を見出すしかありません。

しかし「給料」は残念ながら上がらず、認知的不協和を修正するには「やりがい」を見出して自分を納得させるしかありません。

 

そうやって自分の現状と心の状態の釣り合いをとるのです。

 

ブラック企業で割に合わない給料や待遇で働いている側に限って、やりがいとか社会貢献とかを語るのが心の釣り合いを保つためのものと言えます。

働いている側は自分の待遇や給料に不満があるが、現状を変えることが出来ないために「やりがい」で認知的不協和の修正を行います。

 

では、人を雇う側(経営者)が語る「やりがい」はどういったものでしょうか?

 

これは簡単です。高い報酬は払えないけれど、無料で提供できる「やりがい」はいくらでもくれてやれるぞというサインです。

「やりがい」なんて物事のとらえ方次第ですから、たくさん仕事をさせればさせるだけ「やりがい」を感じ取らせることが出来ます。

 

もちろん「やりがい」の提供は無料でいくらでも出来ます。

 

求人とかでも「やりがい」を前面に出している会社は警戒した方が無難でしょう。

人を安くこき使うことに躊躇がない会社かもしれません。

 

搾取する側は出来るだけ綺麗な言葉で「搾取」を言いかえます。

 

最近の世の中が「やりがい」をことさら口にするのは、労働者から搾取するのに「やりがい」という言葉が一番使い勝手がいいから。

 

労働者が考える「やりがい」は自分の心のバランスをとるため。

経営者が考える「やりがい」は安い賃金で人をこき使うため。

 

「やりがい」という言葉の裏にあるものを、今一度考えてみてください。

 

世の中はポジショントークが多いから注意

 

テレビで若者はアルバイトにやりがいを求めるという放送も、結局はポジショントークの産物でしょう。

広告をうってくれる企業のために、若者たちは「やりがい」を求めているのですよ、という風潮を流布させたいのです。

 

本当に若者たちが「やりがい」を求めているかなんて関係ありません。

 

テレビが言っていることは基本的にポジショントークでしかないのです。

彼らが誰から金をもらっているのかを考えれば分かること。

 

そして、世の中の人間はみんなそれぞれの立場から物事を発言しています。

「やりがい」に関しても使っている言葉は同じだが、労働者側と経営者側で思惑が違います。

 

それぞれの立場によって、言葉の裏にある目的を考える癖をつけてください。

そうじゃないと相手の口車に乗せられて、いい様に搾取されてしまいます。

 

まとめ

 

最近の世の中はことある事に「やりがい」について語るのでどうにも気持ち悪さを感じていました。

若者のアルバイトにまで「やりがい」を絡めてくるのだから見苦しい世の中です。

 

人をこき使う側は、給料は上げたくないけど使い捨ての人材は欲しくてしょうがないのでしょうね。

 

人材不足だとことさらに騒がれますがZOZOが時給1300円でアルバイトを募集したら応募殺到で早々に募集を占めっ切ったという事実を見れば、人材不足の原因なんて誰が見ても明らかです。

 

「報酬」は払いたくない。けれど、人手は必要だ!

ということで、無料で打ち出せる「やりがい」を全面に出してきている。

 

日本の景気が回復しない原因は、正当な報酬すら払わずに人の事をこき使おうとする、経営者側にあるのではないだろうか?

 

「やりがい」なんて言葉で騙そうとせずに、今の物価に合った給料を払えばいい。

そうすれば、人材不足は解消するというのに。



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