ひきこもりとは何だろうか?
国が言うには、仕事や学校に行かず社会参加を回避して、6か月以上にわたって家庭に留まり続けている状態だとか……。
時々買い物のために外に出ても、人との接触を持たずにいる人も国が言うにはひきこもりらしいです。
要は人と社会と関りが希薄な人間がひきこもりということでしょう。
ではニートとは何だろうか?
ニートの定義としては「定職につかず、職業訓練もしていない人」とされています。
私は定職に就かず、家からも出ず、他人との接触が皆無のひきこもりニートでした。
しかも5年以上の長期間。
そんな私だからこそ、ひきこもりニートが長期化する原因に心当たりがあります。
この記事を以前の私と同じようなひきこもりニートの方が読んでいるなら、社会復帰へのきっかけ探しに活用してください。
ひきこもりニートが長期化する原因
ひきこもりニートは社会復帰のタイミングを逃してしまうと、どんどん長期化して社会に戻るための行動ができなくなってしまいます。
心の中ではどうにかしなければという焦りがふつふつと湧いているのですが、何もしていない空白期間が積み重なりすぎて一歩踏み出せなくなってしまう。
行動しなくては!でも、空白期間を面接で突っ込まれたら何て言えばいいんだろう?
他人が怖い、説教されたくない、面接が怖い、仕事をしている自分が想像できない。
そんな悩みを抱きながら悶々と日々を過ごすうちに、「自分を誰も助けてくれない、世の中が自分をいらない人間扱いしている!」という暗い断定的思考に染まっていきます。
ネット検索をしてひきこもりニートから脱出する方法を探しているうちに、ネットに書かれた罵詈雑言を読んでしまい、それが世間の自分に対する評価だと真正面に受け止めてしまう。
ひきこもりニートが長期化する原因は周りの人間に対して疑心暗鬼が膨らみすぎてしまうため。
適切な手助けがあれば日の浅いひきこもりニートだったら簡単に社会復帰できるのですが、今の世の中はみんな自分のことで手一杯。
普通の人生というレールから外れたひきこもりニートをわざわざ助けるほどの寛容さと余裕はありません。
むしろ、積極的に馬鹿にしたり努力不足だと罵ったり死体蹴りを楽しむ人間がネット社会には多く、社会経験の少ないニートはその言葉を鵜呑みにしてしまうのです。
誰も助けてくれないという絶望的な思いが延々と心の中を回り続け、世の中の人間はみんな「敵」だ!くらいに思い始めてしまいます。
実際、ひきこもりやニートを食い物にする人たちがいるのは確かです。
貧困ビジネスと言いますか、困っている人間、悩んでいる人間の弱みに付け込んで金儲けをする連中がいて、私も危うく利用されるところでした。
引きこもりを支援する団体の中には強制的に部屋から引きずり出して監禁するような乱暴なやからもいます。
ニートが社会復帰しようと就職エージェントを利用してみたら、熱心に特定派遣のエンジニア(30歳でお払い箱)に就職させられそうになったりもします。
東南アジアでノマドワーク、パソコン一つで自由にお金が稼げます!みたいなことをうたって、セミナーとかサロンに誘って情報商材を買わせる人たちとかもいます。
世の中には確かに「敵」がいます。
困っている人間、将来に不安を抱えるニート、このままじゃいけないと思っている引きこもりと家族。その不安、焦り、恐怖を巧みに利用して金を稼ごうという下賤な連中。
人の人生を利用してやろうという連中がうじゃうじゃいて辟易しますが、そんな屑しか世の中にいないわけではありません。
ちゃんとサポートをしてくれるサービスがあります。
ですが、ひきこもりニートは周りの人間をすべて「敵」だと思って誰にも頼ろうとしません。
結果、ひきこもりニート期間が長期化してにっちもさっちもいかなくなってしまうのです。
ひきこもりニートを拗らせすぎると、家族すら自分にとって「敵」だと思うようになります。
自分を救ってくれない、仕事を与えてくれない、いらない人間だと裏で悪口をいっているに違いない…。
どんどん暗い断定的な思いが募って、他人を家族を信用できなくなってしまう。
あなたは、どうですか?周りの人間がすべて敵に見えていませんか?
周りが「敵」だらけだと思うことによって誰にも頼ろうとしなくなり、結果的にひきこもりニート期間が長期化してしまう。
ひきこもりニートが長期化していく原因は、周りの人間を「敵」としてしか見れなくなってしまうから。
「どうせ自分のことをいらない人間呼ばわりするんだろ?行動しても無駄だろ?面接で落とされるのはわかりきってる」
ネガティブな未来予想に自信満々で「行動しても無駄だ!今よりつらい思いをするだけだ!」という確信を持ってしまっていることでしょう。
ここから脱出するには、狭まってしまっている視野を広くしなければいけないのです。
そのためには味方を作るしかありません。
ひきこもりニートは味方を探せ
ひきこもりニートが長期化してしまう原因は周りの人間を「敵」として認定しているから。
誰かに助けてもらうことで活路を見出せるかもしれないのに、騙されたり、笑われたり、馬鹿にされたりするだろうという根拠のない確信に支配されて誰にも頼ろうとしない。
ひきこもりニートは人に頼るのが極端に下手くそな存在です。
人を頼りにする能力が低いのがニートになってしまう原因。なので、まずは味方になってくれる公的サービスを活用しましょう。
はっきり言って、友人や家族に相談しても解決策は見つかりません。なぜなら、専門家ではないから。
頓珍漢なアドバイスや、わかりきった説教をされても溝を深めるだけで何の進展にもなりません。
ひきこもりニートは社会復帰のために専門のカウンセリングを活用してください。
若者ハローワーク(ヤングキャリアセンター)やサポートステーションで無料でカウンセリングを受けられます。
ほかにも、ニートや引きこもりをサポートしている団体などに相談するのもいいでしょう。その際は慎重に評判などを確かめてください。
最初は、公的機関のサポートステーションがおすすめです。
普通のハローワークとかを利用すると説教をしてくる偉そうなおじさんにあたってしまうかもしれませんが、ヤングキャリアセンターやサポートステーションではそんな人間には当たりません。
専門家であるカウンセラーはちゃんと話を聞いてくれるので胸の内を打ち明けてみましょう。
誰かにしっかりと話を聞いてもらえるだけで、胸につかえていたもやもやが晴れます。次の行動に移れるかどうかはあなた次第ですが、一人でもんもんと悩み続けるよりもはるかに効果的です。
ただ、カウンセリングを受けるには事前予約が必要で、2週間以上先になる場合もあります。
私が利用したときはカウンセリング予定日が3週間後しか開いていなかったので、それまでの間は無料の講座を受講して就職へ向けた準備をしていました。
公的機関のサービスはカウンセリングも講座受講も無料で利用できます。
ひきこもりニートからの脱出へ足掛かりとして活用してください。
味方として話を聞いてくれる人が一人でもいれば、凝り固まった思考がほぐれますし、狭まった視野も広げることができます。
世の中は「敵」ばかりじゃないとわかることで、行動を起こせるようになるでしょう。
カウンセリングを利用する前に自分を知ろう
ヤングキャリアセンターやサポートステーションを利用する際に、あなたのことを知るための書類を書くことになります。
今までの経歴とか、長所短所、どんな人間なのかを事前に調査して、話をするための足掛かりとして利用します。
自分のことを相手に知られるということに、ひきこもりニートは強い抵抗感を抱くかと思います。
私は初めての利用の際にそういった書類を書くことを知らずに利用したため、空欄を埋めるのに非常に苦労しました。
自己分析がしっかりとできていなかったため、自分はどんな人間なのかを文章にできないのです。
私のように初めての利用でまごつかないために、事前に簡単な自己分析をやっておくことをおすすめします。
グッドポイント診断はあなたの「強み」を文章で教えてくれます。
そのため、自己PRとか志望動機とかにも活用できると評判です。
ひきこもりニートでも無料で使えるので今すぐやってみてください。
グッドポイント診断でえられたあなたの「強み」を軸に自己分析をしてみましょう。
自己分析は自分の人生を振り返ればいいので、本がなくてもできる人はノートに書き込みながら自分の人生を振り返ってください。
自己分析のための本はたくさんの質問を通して、自分自身を理解するきっかけを与えてくれます。
自分で自分に問いかけることが苦手な人は自己分析本を活用してください。
私は自己分析本の質問を答えながら、自分とはどんな人間なのだろうかと考えました。
答えに詰まってしまう質問も多くて、そんな質問を面と向かって誰かにされていたら確実にフリーズしてしまうな、ちゃんと考えないといけないなといろんな発見ができました。
事前に考えた状態と、まったく準備していない状態で質問される場合では対応が大きく変わります。
いきなり答えが思いつかないような質問をされると俯いて頭真っ白になってしまうことでしょうが、前もって準備していればそんなことにはなりません。
カウンセリングをスムーズに受けるためにも、あなた自身のことをよく分析して理解しておきましょう。
ひきこもりニートからの脱出はどうすればいい?
ひきこもりニートから脱出するには、他人を敵だと思う気持ちを変えていくしかありません。
ひきこもりニートの原因であるその周りを「敵」だと思う考えを変えるにはカウンセリングを通して味方を作ること。
そして実際に行動してみて、世の中は「敵」ばかりではないのだと実感する必要があります。
要は人と接する機会を増やすしかありません。場数を稼ぐのです。
社会に復帰するためには面接を受けていくことになりますが、しょうもない会社に面接を応募してしまうとかえって他人に対する敵意を増長してしまうかもしれません。
世の中には平然と人格否定をかましてくる面接官とか、圧迫面接をされた挙句いらない人間呼ばわりされて面接を終わらせる糞面接官がいます。
SNSの発展で、昔よりも圧迫面接や失礼な質問は減っていますがゼロではありません。多少の覚悟は必要です。
程度の低い会社以外は割としっかりした面接をやるようになってきています。
なので、面接に慣れないうちは就職エージェントを活用してまともな会社の面接をあっせんしてもらうのも手です。
20代であるならここが一番信用できます。取り扱っている求人内容は他の就職エージェントよりも大手の会社が多く、担当コンサルタントの質も高いと言えます。
30代を超えていても対応してくれるのはここくらいでしょう。30代を超えると途端に使える就職エージェントが減ります。
20代だけをターゲットにしている就職エージェントよりもコンサルタントの質が高いと感じました。
就職エージェントを活用すると、まともな会社の面接経験を積むことができます。
エージェントに求人を出している会社は、今後も人を紹介してもらうためにもおかしな質問は出来ません。
だからこそ、ちゃんとした質問をする面接を経験するのに最適なのです。
まとめ
ひきこもりニートが長期化する原因は、周りの人間を「敵」認定して誰にも頼ろうとしないから。
社会復帰するためには狭まった視野を広げ、他人との関りを持っていくことが必要です。
世の中の人間はひきこもりニートの敵ばかりではありません。
あなたの味方になってくれる人は必ずいます。
自己分析をしっかり行って、カウンセリングを受け、面接の場数を積めば、必ず道は開けます。
少しずつ前に進んでいきましょう。
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