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大人のひきこもりが注目されていますが、万人が理解する必要はありません。

ひきこもりニートの社会復帰

 

令和が始まって、社会から断絶された大人のひきこもりが大きな犯罪を犯したことで大人のひきこもりに注目が集まっています。

今まで見向きもせず、理解しようともせず、助ける気も起こさなかった世間が、自分たちの生活に危害を加えるかもしれないからとざわついているのでしょう。

 

ひきこもりは社会に溶け込めない犯罪予備軍の不良品程度に考え、気持ちを理解せずに「甘ったれ」の一言で片づけていたくせに、今では一端の理解者を気取る人たちが増えた気がします。

 

確かにひきこもりは「甘え」ではあるのですが、立ち上がるためのきっかけをつかめず、上手く立ち回れないひきこもりに対して「甘え」の一言で全てを断言されたくはないという思いがあります。

 

人それぞれひきこもりになってしまった経緯が違います。

大人のひきこもりの全部が同じ問題を抱えているわけではないのです。

 

大人のひきこもりは、万人が理解する必要はない

私自身、8年近く家から出ず、働きもせずにひきこもりのニートとして生きてきました。

勇気を出して就職活動をしても、「今まで何やってたの?親に甘えていたんだねぇ」という言葉と分かり切った説教を面接中にしてくださる「大人」に消耗して、何度もひきこもりに戻ってしまうなんてことを繰り返していました。

 

日本という国は、一度レールから外れてしまった人間にとことん冷たい。

 

やり直したいとあがいても、気持ちを平然と踏みにじる人間が多くおり、したり顔で説教をする。

 

説教をした側は良いことを言った気になっているのでしょうが、ひきこもりは馬鹿ではないのです。

他人がする説教の内容なんて、自分の中で何度も自分に問いただしているし、誰よりも自分が自分を罵倒している。

 

うまくできない自分を責め、何をやっているんだと馬鹿にし、自分に生きる価値がないという結論に達するのがネガティブを極めたひきこもりの行きつく場所です。

 

今現在、ひきこもりではない大人は「運」が良かった人たちです。

「運」がいい人たちに「運」が悪かった人の気持ちなんて分からない。

 

私だってまさか、長期にわたるひきこもりになるなんて夢にも思ってもいませんでした。

 

ひきこもりに対して「甘えてるんでしょ?サボってるだけでしょ?」と結論付ける人たちよ。

 

そうやって個人の事情を理解しようとしない人は、大人のひきこもりに関して論ずる立場にはなれません。

 

立ち上がろうとするひきこもりにとって害悪以外の何ものでもないので、理解できないなら無理に口を挟まないでいただきたい。

大人のひきこもりが社会に戻るためには人との関りが重要ですが、理解できない人の出る場面、必要になる状況はありません。

 

理解できない、理解する気持ちが無いなら、大人のひきこもり状態で困っている人について論じないでください。

はっきり言って、邪魔以外の何者にもなれないのですから。

 

大人のひきこもりはどうすればいいの?

大人のひきこもりから社会に戻って生きる道を探すには一人の力だけでは難しいのが現状と言えます。

なんせ、きっかけがつかめない、見つけられないという問題がありますから、しかるべき相手に相談することが重要です。

 

一人で悩んでいても一向に解決策なんて見えてきません。

 

ひきこもりの家族の方も自分たちだけで何とかしようとするのではなく、プロとしての知識をもった相談員に力添えを求めるべきです。

 

ひきこもりの方で、自分でどうにかしなきゃ!社会復帰しないと!と、考えていて行動に踏み切れないのであれば、サポートステーションの就職カウンセリングから始めるのも一つの手です。

サポートステーション

 

ひきこもりから「抜け出したい、だけど勇気が出ない、一歩が踏み出せない」と思いながらもんもんと日々、焦りを感じているならまだ、ひきこもりの中でも軽度な部類です。

しっかりと話を聞いてくれる理解者を得られれば、社会に戻ることは比較的簡単でしょう。

 

ただ、重度のひきこもりで家族に暴力をふるってしまうような場合は、ひきこもりの対策を専門にやっている団体が存在するので探してみてください。

地域ごとに活動している団体が異なりますので、ネットで調べるなり行政に相談するなりするべきです。

 

私がひきこもりのニートから抜け出せたのは、カウンセリングで話をちゃんと聞いてもらえたからだと思っています。

 

今まで、ひきこもりから脱出するためにいろんなことをやりましたが、分かった気になって説教したりアドバイスしたりする「大人」に気持ちを踏みにじられてきました。

ですが、しっかりとした資格を持ったカウンセラーという人たちは、話を聞いて気持ちに寄り添うプロなので頓珍漢なアドバイスや説教はまったくしません。

 

大人のひきこもり状態の時に話をした人間の中で、「人に話を聞いてもらえると、こんなに落ち着くのか」と思えたのはカウンセリングの時だけでした。

 

ひきこもりから抜け出すには、しっかりと話を聞いてくれる相談員、気持ちに寄り添ってくれるカウンセリングが重要だと言えます。

 

大人のひきこもりに対して、話を聞くのは親兄弟、親族ではダメだと思います。

感情的になったり、叱責してしまったり、ひきこもり状態を解決しようという思いが先行しすぎてしまい、物別れに終わるでしょう。

 

その際、ひきこもりの本人と家族の間に回復不可能な不信感や亀裂が刻まれてしまうかもしれません。

 

第三者の方が冷静にひきこもり本人の話をしっかりと聞いてあげられるのです。

 

大人のひきこもりを理解するには

ひきこもりの専門家が書いた本を一読することをおすすめします。

私がひきこもりからなかなか抜け出せないときに、自分の状態の理解にもつながった3冊の本があります。

ひきこもりはなぜ「治る」のか? ―精神分析的アプローチ― シリーズCura

この本はひきこもりからの脱出を図るための本ではありません。

ひきこもりの治療をする側の理論に関して、ラカンやコフートの理論などを交えて解説してくれている本です。

 

ひきこもり本人にとっては第6章の「個人精神療法」の部分が参考となります。

 

私はこの本を読んで、ひきこもりが「治る」とは「自由になること」という言葉が強く印象に残っています。

大人のひきこもり状態に悩んでいるならぜひ一読してください。

 

「ひきこもり」救出マニュアル〈実践編〉 (ちくま文庫)

新品価格
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(2019/6/8 04:35時点)

ひきこもり救出マニュアルの理論編と実践編も続けて読んで欲しい本です。

ひきこもりに対する対処法をそれぞれの状況ごとに解説してくれています。

 

ひきこもりの本人も家族の方も読んで損のない内容。

即効果があるものではありませんが、ひきこもりを理解するのにこれほど適した本はありません。

 

専門家としての著者の経験や知識に基づく丁寧な解説は、説得力のあるものです。

大人のひきこもりについて語るのであれば、せめてこの3冊くらいは読んで欲しいと思います。

 

 

大人のひきこもりは運動だけはするべき

ひきこもり状態に悩んでいる本人も家族も、いつまでもこのままじゃいけないと分かっているはずです。

しかし、上手くきっかけがつかめないのが現状ではないでしょうか。

 

どうにかしなきゃ、どうにかしなきゃ!と焦りはあるけど行動に移せない。そもそもどうすればいいのか分からない。

そして、今日も「ぼぉ~」っと生きているのではありませんか?

 

私の経験上、何もせずに引きこもり続けると、今まで簡単に出来ていたことがうまくできなくなってしまいます。

なぜかと言うと、引きこもりすぎて他人との接触が無くなったことで脳みそが委縮してしまうから。

 

脳の前頭葉部分が小さくしぼんでしまうのだと精神科医が言っていました。

 

これを改善するには、ちょっとでもいいから毎日運動することが大切とのこと。

脳の前頭葉が小さくなることで怒りっぽくなったり、感情の制御がきかなくなったり、ネガティブな気持ちが加速したりするそうです。

 

あなたは怒りっぽくなっていませんか?ちょっとしたことでイライラが抑えられないとか、嫌なことを思い出して気持ちがふさぎ込んだりしていませんか?

 

私はこういったことに思い当たる節があったので、少しずつ運動をするようにしていきました。

 

最初はちょっとした筋トレから始めればいいと思います。それだけでも、ネガティブな気持ちに陥りがちだった日々が改善したので効果があったと言えます。

一番いいのは40分ほどウォーキングをすることです。

 

ひきこもりは近所の目を気にしがちなので、早朝に散歩気分でウォーキングをするといいでしょう。

ウォーキングをすることで、毎日自分を責め立て、死ぬしかないと思っていた気持ちが消し飛び、前向きに考えられるようになりました。

 

ネガティブな気持ちになりがちなひきこもりは、ぜひ運動だけは毎日やってみてください。

ネガティブな心が改善することで、生きるのが辛い日々が確実に変わっていくのを実感できます。

 

大人のひきこもり、まとめ

突然、世の中がひきこもりに注目し始めたのには驚かされました。

ごく一部の、厄介な問題を引き起こす人物とひきこもりのすべてを同列に扱うような報道が初期には見られました。

 

ですが、ひきこもりを支援している団体や専門家が働きかけをすることで、マスメディアがひきこもりを犯罪者予備軍としてレッテル貼りしようとするのを止めることが出来ました。

 

ひきこもりの人を理解する頭がない人は、ひきこもりに関して論じて欲しくないと私は考えています。

 

運よく順風満帆な人生を歩んでいる人たちには、ひきこもりがなぜ引きこもっているのかなんて理解できないでしょう。

かってな思い込みや断定的な判断で、ひきこもりを論じて追い詰めないであげて欲しいのです。

 

私がかつてひきこもりだったからこそ、寄り添って理解する気持ちが無いなら今まで通りに見てみぬふりでもしていて欲しいと思います。

 

世の中がひきこもりの社会復帰に寛容になるなら歓迎ですが、大多数の人間は理解しようとせずに「甘えだ、サボっているだけだ」と短絡的に考えることでしょう。

 

ひきこもりは自己評価がかなり低いため、世の中の人間の冷たい言葉を聞くと「あぁ、やっぱり自分はいらない人間なんだ」という確信を強くしてしまいます。

そして、どんどん自分で自分を追い詰め最悪の場合、死に至る行動に移ります。

 

ひきこもりから抜け出すには、とにかく良き理解者に話を聞いてもらうことが大切です。

ひきこもりの人は専門のカウンセリングを受けて、自分だけで抱え込むことをやめてください。

 

ひきこもり特有の狭まった視野は、人との関りの中でしか広げることは出来ません。

人との関りの中に、ひきこもり脱出のきっかけが眠っているのです。

 

私も長期間ひきこもりでしたが何とか社会に戻れました。

 

長期のひきこもりでも受け入れてくれる場所は必ずあります。

まずは軽い運動からはじめて、ひきこもりから抜け出す準備を始めてみてください。

ひきこもりはなぜ「治る」のか? ―精神分析的アプローチ― シリーズCura

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