様々な理由で社会からドロップアウトしてしまい、這い上がれずに30代を迎えてしまった場合。
社会に戻ることが難しくなるのが日本の就職環境の特徴です。
とは言え、30代なんて人生まだ半分も終わっていない段階。そんな早くに人生終了するわけがありません。
国が人々を生涯現役にしようと目論んでいる中、経団連のトップが終身雇用は無理だという中、職歴がなかろうが30代なんてまだまだいくらでも仕事があります。
職歴なし無職30代が社会に戻りにくいのは、ひとえに職の探し方が多様化しすぎていて仕事が見つけにくいため。
それと、自分の価値を低く見積もりすぎていて挑戦することが出来なくなっているから。自己肯定感と自己評価が低すぎるのが原因です。
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職歴なしで30代を迎えてしまい「これからどうする?どうすれば社会に戻れるんだ?」と焦りと不安を感じているけれども、行動に移れないのは自己肯定感の低さゆえ。
「どうせ自分なんて採用されない。いつだって自分は貧乏くじさ!」
くらいにひねくれた考えがあって、行動して無駄骨を折りたくないから行動できず。
でも、「もしかしたら30代職歴なしの無職でも、社会に復帰した実例があるかもしれない!」とネット検索をしていませんか?
検索しても、検索結果で出てくる実例はたいてい20代で社会復帰した「物語」ばかり……。
圧倒的に「20代」からの社会復帰ばかり。
しかし、それには単純なカラクリがあります。
ネットの情報を見て「30代職歴なしの無職はもうダメだ!自分は社会に戻れないんだ!」なんて鬱になる必要ありません。
今から、なぜネット上では20代の社会復帰「物語」が多いのかを解説します。
職歴なし30代無職の成功体験がネット上で少ない理由
結論から言うとアフィリエイト広告のためです。
アフィリエイトとはよくブログとかに貼られている広告のこと。
訪問者がリンクを踏んで商品を買ったり、サービスを利用したりすると掲載しているブログにお金が入るという広告収入です。
就職エージェント系の広告収入は報酬が高いので、どいつもこいつも就職エージェントの広告に誘導するためにブログを作っています。
結果、20代職歴なしの無職からの社会復帰「物語」がネット検索の大部分を占めているのです。
なぜ20代の社会復帰「物語」が多いのか?それは、20代がだましやすくて使いつぶしやすいから。
ネット検索で出てくる「社会復帰の物語」はだいたい最後に「就職エージェントを使ってよかった」だの「職歴なしのニートは一人で抱え込まずにエージェントに相談したほうが就職への近道!」だの言って就職エージェントのリンクへ誘導しています。
そういったリンク先の就職エージェントの利用は「無料」が常です。
しかし、無料で助けてくれる奴がこの世にいますか?いるわけないでしょう。
就職エージェントは紹介先の企業から報酬を得ています。一人紹介して働き続けてくれたら、企業側から何十万円とかの報酬が支払われます。
要は就職エージェントの担当者は営業マンなのです。報酬を得るために必死な。
エージェントの担当者としては、少ない労力で就職させることが出来る20代というのは格好のカモです。
社会経験も少なく、就職への悩みを抱えている弱者。寄り添うふりをして「特定派遣の正社員」などのブラック企業に落とし込むなんてお手のもの。
楽に報酬を稼げるのが無知で人を信じやすい年齢の若者なのです。つまり20代の若者たち。
そんなアリジゴクへと誘導するために、ネット検索にひっかかるブログやWEBサイトは「社会復帰に成功した物語」を描きます。
ストーリーを書くことで、それを読んだ人の印象に残り、自分もその成功体験を味わえるかも!という気にさせてくれます。
就職エージェントが20代の若者におすすめするのが「特定派遣の正社員」なのですが、社員の平均年齢は30~35歳という若さ。
人間を使いつぶす気満々の会社を笑顔で「あなたが長く働ける場所を、と思ってこの求人をおすすめしているんですよ!」なんてのたまいます。糞が……。
私も糞みたいな就職エージェントの担当者に振り回されて精神を消耗してしまったので、同じ轍を若者が踏まないように願わずにはいられません。
ちなみに就職エージェントがよく使う謳い文句である「正社員での就職率80%!」とかは、特定派遣業の「正社員」であって、一般の人が考えるまともな正社員とは全く次元の異なる待遇です。
30代の無職、職歴なしの成功体験がネット上で少ない理由は理解できましたか?
30代の無職の人間を就職させるには時間と労力が20代よりもかかります。
20代の場合は、存在確認程度の面接を行って特定派遣の正社員にしてしまえば即報酬にありつけますが、30代では就職させるのに数か月とか半年かかってしまうかもしれません。
そんな労力かけるよりも20代のカモを右から左に流したほうが楽に稼げるのは明白。
カモを集めるためネット上では20代の社会復帰の成功体験が数多く語られ、それを見た30代の無職は「30代で職歴なしじゃあ、社会復帰は無理なのか?」となってしまうのです。
最近のネット検索の結果は、広告への誘導だらけで信用できません。
30代で人生終わるわけないでしょう。まだ半分も人生到達していませんよ?
ネット上で30代の社会復帰成功体験の「物語」が少ない理由を理解して、ネットの情報を活用してください。
世の中、弱っている人や悩みを抱えている人、焦りや不安を抱えている人たちをカモにするやからが多いので注意しましょう。
30代無職、職歴なしが社会に戻るには
30代を超えて職歴なしの無職状態の人は、世間一般の人よりもネガティブで自己評価が低い傾向があります。
私もそうでしたが、面接とかに挑戦する前から「どうせ自分は選ばれやしない……。説教されるだけだ……。」なんてマイナスなことばかり考えてしまいます。
まずは、その自己評価の低さとネガティブ思考を改善していかないと、例え社会に戻れてもまたドロップアウトしかねません。
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自己評価を高める方法論が書いてある本を実践してください。
本の中の例題、自己評価を高めることが出来た人の物語は外人特有のオーバーな感じの物語なのですが、ところどころ自分の考え方の癖に似通った事例が出てきます。
本の中の自己評価を高めるエクササイズを全部やるのは難しい。なので、自分と似通った事例のエクササイズをいくつかつまみ食いしてやってみるといいでしょう。
自己評価、自己肯定感を高めるには1日2日ではできません。
何回も何回も繰り返して自分の中のゆがんだ考え方を矯正していってください。
そして何より、30代の無職が職歴なしから社会に戻るには自己分析が大事!
リクナビネクストに登録すると無料で診断ができます。
無料でやれる性格診断の中でもその人の「強み」に焦点を当てて診断してくれるグッドポイント診断は一度やってみてほしい。
これは、ストレングスファインダーという有料の性格診断の廉価版と言った感じのものです。
自分では思いつかないような文章を吐き出してくれるので、自己PRとか志望動機に少し流用させてもらいました。
社会復帰のために必要な就職活動では、あなたの「強み」をアピールしないといけません。自分はこんなことが出来ます!やれます!頑張ります!というやる気を示さないと採用を勝ち取れないのです。
そのために自分の「強み」を理解して、自己分析を深めていかないと社会に戻るのは難しい。
自己肯定感を高め、自己分析をしっかりやって「強み」を理解する。
30代で職歴がない無職は、嫌でも自身と向き合わないといけません。そうしないと、面接でズタボロに言われたときに「あぁ、やっぱり自分なんていらない人間なんだ。必要とされないんだ……。」なんてネガティブに拍車がかかってしまいます。
自分のことを理解して進むべき方向性が見えていれば、たとえ心無い面接官とか他人にズべこべ言われようとも塞ぎこむことはなくなります。
自分てどんな人間なんだろう?どんなことが好きなんだろう?嫌いなことは?苦手なことは?そういったことを理解して未来に進むために過去の自分と向き合ってください。
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質問形式の本なので過去を振り返り、自分という存在を知る手助けになります。
それと、グッドポイント診断ではイマイチ強みが分からなかった、もっと詳しく分析したい!という場合は、有料のストレングスファインダーの診断を試してください。
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本を買うことでネットでの診断を1回受けることができます。
質問内容にはところどころ英語を翻訳した文章特有のわかりにくさがあるのですが、診断結果にはそれほど影響しません。
30分以上かかるほどに質問数が多いので充分に時間と集中力があるときに挑戦してください。
自分の強みを知ることで進む方向性を確認できますし、アピールもしやすくなります。
30代が社会に戻るには自己肯定感を高めて自分自身を受け入れることが必要です。
そうしなければ、挑戦する勇気も湧いてきませんし、嫌な人間に言われたことにいちいちくよくよしてしまいかねません。
自分と向き合わなければ、自分を受け入れなければ、社会もまたあなたを受け入れてはくれないのです。
職歴なし30代無職はどうすればいいの?
自己肯定感を高め、強みを知り、自己分析をしっかりやったならば、とにかく行動するほかはありません。
行動する勇気がまだまだわかないならば、せめて求人だけでも毎週眺めてみてください。
グッドポイント診断をやったリクナビの求人や、タウンワークなどの求人内容をチェックしていると、少しづつヤバい求人の存在に気付けるようになります。
写真に写っている人の顔、表情に違和感をおぼえたり、求人の文章に嫌な感じをおぼえたりと求人内容からはいろいろな情報を感じ取れます。
野菜に詳しくない状態で八百屋に行っても高いのか安いのか、鮮度がいいのか悪いのかわからないでしょう。
店の人がいい人なら良い買い物ができるでしょうが、悪い人間だったら?どうなるでしょうかね。
求人を出している会社がすべて「良い会社」というわけではありません。
まだ、求人に応募する勇気がなくとも、求人に目を通してください。求人を見る目がない状態で挑むと手ひどい教訓を得ることになります。
求人を毎週眺めつつ、社会復帰への準備もやっていきましょう。
30代で職歴の無い無職が一人で就職活動を続けるのはハードなことです。
なので、せめて若者専用のハローワークであるヤングキャリアセンターなどの相談員に就職への不安などを相談してみてください。無料です。
若者専用のハローワークではそれなりの人材を雇っているようなので説教される心配はありません。
就職に役立つ無料の講座もあるので受けてください。履歴書の書き方や応募書類の提出方法、面接の実践練習などが無料なので活用しましょう。
とにかく、社会復帰するには行動するしかありません。
30代で職歴がない状態では、面接官に嫌なことを言われる確率があがりますし、お祈りメールも何十とたまることでしょう。
ですが、めげずに行動をし続けるほか現状を打破する方法がありません。
腐らずに行動をすることで見えてくる景色もあります。
行動することは決して無駄にはなりません。知らず知らずのうちに成長していきますし、打たれ強くもなります。
応募できそうな職なら、ちょっと条件が整っていなくても挑戦するやる気が必要です。
数をこなさなければ、職歴なしの無職が這い上がることなんてできません。
とにかく行動すること。それだけです。
まとめ
職歴なし30代無職の成功体験が、ネット上で少ない理由はお分かりいただけましたか。
結局ネット検索なんて金儲けに支配されてしまっています。
それに騙され、転職エージェントを使って苦い思いをした職歴なしニートが私でした。
特定派遣を笑顔ですすめてくる害悪担当者の脂ぎった顔は今でも忘れられません。
就職エージェントすべてを批判するわけではありませんが、金儲け至上主義に走った人間に当たってしまうと人生を食い物にされてしまうので注意が必要です。
それをわかったうえで、利用するならかまいません。面接の場数をこなすにはちょうどいいサービスですし、中にはまともな人間もいるでしょう。
他人に頼ろうとするなら自分のことを誰よりも理解した状態で相手を利用しましょう。そうでなければ、弱い心に付けこまれてボロ雑巾のように使いつぶされます。
30代で職歴なし無職が社会に戻るには、自己肯定感を高め、強みを知り、自己分析を徹底して、ひたすら行動をし続ける必要があります。
とにかく行動しなければ活路を見出すことは出来ません。
しかし、行動を続けるには自分の心を保つために自身の分析、理解が必要不可欠です。
強みを理解してください。強みを生かせる方向こそあなたが進むべき方向です。
腐らずに行動をし続ければ、必ずあなたを受け入れてくれる場所を見つけ出せます。
30代をこえて職歴なしの無職だろうと採用してくれる会社はあります。まだまだ人生の中盤にもたどり着けていないのに諦めてはいけません。
嫌な言葉を吐き出す人たちの言葉に惑わされず、前向きに行動をし続けましょう。
嫌なことを言う「嫌な人たち」はあなたを助けてくれる人ではありません。どんなに困っていようとも苦しんでいようとも決して助けてくれません。
そんな人々の言葉を聞いても何の役にも立たないので無視して行動してください。
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