賃貸不動産経営管理士とは、2013年(平成25年)にできた新しい不動産関連資格で、将来的に国家資格になることを目指しているようです。
賃貸住宅管理業者登録制度によって登録した事業者は、事務所ごとに1名以上の賃貸不動産経営管理士を設置しなければなりません。
そのせいか、2017年あたりから受験者数が増加し、問題に関しても少しずつ難しくなっているもようです。
今後、国家資格化もありうるという事で、今ねらい目の資格と言えます。
賃貸不動産経営管理士資格の特徴
賃貸不動産経営管理士試験の主な特徴は以下。
・受験資格はなし(資格の登録をするためには条件がある)
・受験の申し込みは8月ごろに開始。
・受験料は12960円
・公式テキストを使った講習があり、受講すると40問中4問が免除される。
・試験時間は13:00から14:30までの90分間。
・出題形式は四肢択一の40問。
・合格発表は次の年の1月ごろ。
賃貸不動産経営管理士は、毎年11月の中頃に試験を行っています。受験するための資格はなく、どなたでも受験することが可能です。
ただし、賃貸不動産経営管理士の資格を登録する場合に条件があります。
宅地建物取引士の資格を持っているか、協議会が認める賃貸不動産関連業務に2年以上従事または従事していたもの。
という条件です。賃貸不動産経営管理士の試験に合格しただけでは登録まで出来ません。宅建の資格を取得するのが早道でしょう。
そもそも賃貸不動産経営管理士を受験しようという場合は、宅建をすでに取得しているか、受験しようと考えている方がほとんどだと思います。
宅建の受験勉強をしていれば、賃貸不動産経営管理士の試験問題にも対応できますので、1年のうちにダブル合格も可能です。
賃貸不動産経営管理士の試験には40問中4問を免除してくれる講習があるのですが、ちゃんと勉強しているのであれば4問の免除など不要でしょう。
なにより、講習費用は17820円にプラス公式テキスト代3980円。たった4問の免除のために2万円の費用が必要なのです。
高すぎだと思いますね。国家試験でもない民間試験に、そこまで費用を割く必要はありません。なによりも、そこまで難しいレベルの試験ではありません。
不動産関連の資格は、何かと費用が掛かるので他のことにお金を使った方がいいでしょう。
2日間ものあいだ講習を受けるくらいなら、過去問を解いた方が合格に近づけると思います。
賃貸不動産経営管理士、短期合格のための勉強法
賃貸不動産経営管理士試験の出題範囲は広範です。公式テキストも1000ページ以上とボリュームがあるので、公式のテキストをはじめから読み進めていく勉強法はおすすめできません。
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賃貸不動産経営管理士の過去問を主体とした勉強法をおすすめしたいと思います。
賃貸不動産経営管理士に合格するためには、テキストと過去問が必要で、次の2つの書籍を購入するべきです。
過去問は何種類かあります。日建学院の解説が分かりやすく勉強しやすいと言えます。試験対策のテキストも出していて、参考箇所とリンクしており使いやすい。
今の所、賃貸不動産経営管理士の試験勉強は日建学院の出版物がベストだと思います。おすすめです。
予算に余裕があるならば賃貸不動産経営管理士の公式テキストを購入してみてください。
パラパラめくると分かりますが、かなりの分量。内容も細かく、教科書といった感じなので、頭に知識を入れにくい。
不動産の知識を得るための参考資料としては優秀ですが、資格の勉強には不向きな本だと言えます。
宅建やマンション管理士などの知識が備わっている場合は、公式テキストは不要でしょう。しかし、そうではない場合や、過去問を解いてみて自身が無い場合は公式テキストを購入した方がいいかもしれません。
私は結局、買ってしまいました。不動産関連の読み物としてはボリュームがあって、読みごたえがあり、面白いですが、これで勉強するのは難しいかな?というのが正直な感想です。
日建学院の過去問を解きながら、試験対策テキストを読み進めていくという勉強法が、賃貸不動産経営管理士に合格する最短の勉強法です。
何度も過去問を解き、試験対策のテキストを読み込んでいけば、合格点に到達するのはさほど難しくありません。
通勤時間に知識のおさらいがしたい場合は1問1答のテキストが便利です。この1問1答は試験直前の確認にも役に立ちます。試験が始まる前の最後の確認には、1問1答のように簡単に要点をまとめた本が力を発揮します。
私はこういった1問1答や、知識を総整理するタイプのテキストを試験の直前に流し読みします。それによって、試験中に助けられることがしばしばありました。
試験中には「さっき、テキストで読んだところだ!」みたいなことが起こり得るものです。実際私は、何度か経験があります。
賃貸不動産経営管理士の合格に必要なのは以上の3冊。公式テキストを入れると4冊です。
賃貸不動産経営管理士は、予想問題集があまりないので使用する書籍は少なめです。
試験問題もそこまで意地の悪い問題も出ませんし、40問中28問ほど正解なら合格です。合格点数は毎年変動しますが、28問よりも上の時は今のところありません。
28問以上を正解するつもりで試験に挑みましょう。
試験時間は90分なので、ゆっくりと問題を解いていっても10分くらいは余るはずです。その辺の時間調整はじっさいに過去問をといて確認してください。
時間的には十分に余裕があると思います。1問ずつ丁寧に慎重に解いていきましょう。資格試験は焦らないことが肝心です。
受験時にあると便利な文房具
マークシート方式の資格試験では、マークを塗りつぶすことに時間をとられてはいけません。
そんなことでタイムロスをしているよりも、1問1問丁寧に問題文を読んで答えを導くことが大事です。
マークを塗りつぶすのに最適なのは次の筆記具。
シャープペンの場合、マークシート専用のペンがありますが、クルトガの方が使い勝手がいいと個人的には感じます。
使うたびにペン先が回転して、芯をとがらせてくれる、おせっかい設計です。最初は慣れませんでしたが、今では大事な相棒です。
マークシート形式の試験では、0.7mm以上のシャープペンか、2Bくらいの鉛筆がおすすめです。
鉛筆はあまり濃すぎると、消すときに苦労するので個人的には2Bくらいがちょうどいいと思っています。
そして消しゴムですが、マークシートの場合はペン型消しゴムがおすすめです。
普通の消しゴムだと、上下の関係ないマークまで道ずれで消してしまいます。時間が無い時にそれをやってしまうと悲劇としか言いようがありません。
だからこそ細かく消せるペン型の消しゴムをおすすめします。ピンポイントでマークを消せるので、マークシート形式の資格試験には外せない文具です。
最後に勉強中に使う文具として、フリクションの蛍光マーカーをおすすめします。
過去問などで分からないところに印をつけ、覚えることが出来たらフリクションなので消してしまえばいい。
最初はマーカーの印が多かったテキストも、徐々にマーカーが無くなっていくと勉強進んでいるな、という実感があって良い感じです。
賃貸不動産経営管理士のまとめ
賃貸不動産経営管理士に合格するためには、とにかく過去問をじっくりと説くことが大事です。
まだ新しい試験なので、過去問や予想問題が充実していませんが、市販のテキストと過去問で十分合格できます。
宅建やマンション管理士、管理業務主任者の資格も視野に入れながら勉強に挑めば、合格するのに苦労するような資格ではありません。
不安ならば、4問の免除が得られる講習を受講するというのも手ではあります。ですが、しっかりと勉強していれば合格できない資格ではありません。講習代をつかってテキストや過去問を買った方が有意義でしょう。
国家資格化を目指しており、年々難しくなっているようですが、宅建やマンション管理士ほどの難易度ではないと断言できます。
賃貸不動産経営管理士を受験するのであれば、今のうちに受験するのがねらい目です。
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